2012年04月01日

霊能者、人類を救う!

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公園の端、崖寄りの道をゴキゲンな千鳥足で歩くは、川嶋雄輔(実名:65才くらい)。

近所のお気に入りのスナックで、いつもの様に軽く飲もうと寄り道、
いつもの様に深酒した挙句の、今にもひっくり返りそうな足どりである。

今にも転びそうだが、奇跡的なバランスで歩き続けていた。
が、その奇跡は、そう長続きしなかった。

桜の花びらを散らした突風が、よろめいた拍子の川島を襲う。

「お?ぁ?〜ああああ・・」と声を上げたが、それほどの勢いも無く、
その場に崩れるように転んでしまった。

酔っているのでわずかな痛みすら感じない。


たまたま後ろから歩いていた顔見知りの霊能者が声をかける。

「川嶋さん、ごきげんだねぇ!」

「あ、ああ。転んじゃったよ。」

「崖から落ちなくて良かったよ。」

「うん、うん、そうだ!そうだ!」


手を貸してもらい、ようやく立ち上がる。


「川嶋さんさぁ、そんなに酔ってるとき、ここ歩いちゃ危ないよ。
 あっちの表通りなら心配ないけどさ。」

「うーん、大丈夫だよ。」

「大丈夫くないよ、転んだ拍子に崖からおっこっちゃったら大変だよ。」

「そんときゃ、そんときだぁ。」

「いや、そうもいかないよ。大変なことになっちゃうからさ。」

「オレ一人、この世から消えるだけだろー!」

「それがさ、こう言っちゃなんだけど、それだけじゃないんだよね。」

「うーん?なんでさ?」

「実はね、この下の崖の途中に祠があってさ、
 そこんとこ壊しちゃうと、大変なことになるらしいよ。」

「罰が当たるてってか?
 そりゃ、死んじゃってから罰当たっても怖くないだろさ。」

「それがさ、人類みんなに罰が当たるんだそーだよ。」

「結構毛だらけ!
 今みたいな世の中じゃ、罰くらい当たって当然だろー!」

「でも、川嶋さんの孫にも罰当たるかもしんないよ?」

「いや、あの子はまだ生まれて、まだ・・・2歳にもなんない
 そりゃ、ダメだろ、あんな子供に罰当てちゃ!」

「だからさ、気をつけてよ、ね!」

「ああ、わかったよ、今度からは表通りを行くよ。」


そんなこんなで、至る処に転がっている人類滅亡の危機ではあるが、
今回は霊能者の機転で人類が滅亡から救われた。

偉いぞ霊能者!


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posted by Aki at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | Think | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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